The Art and Inventions of Max Fleischer: American Animation Pioneer
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こちらもフライシャー兄弟の映像制作について、実に豊富な資料を元に記述したモノグラフ。近年、フライシャー研究は盛況を見せており、Gordon M Dobbsが、関係者へのインタビューを元に書籍化した二冊の本をそれぞれ2022年と2024年に出版している(Made of Pen & Ink: Fleischer Studios)。
こちらもフライシャー兄弟の映像制作について、実に豊富な資料を元に記述したモノグラフ。近年、フライシャー研究は盛況を見せており、Gordon M Dobbsが、関係者へのインタビューを元に書籍化した二冊の本をそれぞれ2022年と2024年に出版している(Made of Pen & Ink: Fleischer Studios)。
主として米国を中心とした英語圏アニメーション研究を知るための基礎文献から比較的最近の文献を選出。ディズニー・スタジオを女性スタッフの視点から捉え直したノンフィクション書から、ウィンザー・マッケイ、フライシャー兄弟、UPA(ユナイテッド・プロダクション・オブ・アメリカ)、ピクサー、声優という職業、さらに、検閲や近年のアニメーション・ドキュメンタリーの潮流に至るまで多くの示唆を与えてくれることでしょう。
ベティ・ブープやポパイで知られるフライシャー兄弟のアニメーションを理解するのに有用と選者が考える文献を挙げた。フライシャー兄弟の作品は、その都会的で大人向けの作風、人種的ジョークなどの特徴において、ディズニーと差異化される。それのみならず、初期アニメーションの特徴である実写と手描きの共存する性質を、様々な形で継続した映像的な混淆性にも特徴がある。フライシャー兄弟の映像的な性質は、東海岸の移民を中心としたアメリカ文化を基盤とするのみならず、今日における実写とアニメーションの境界の曖昧化にも通じる問題系を潜在させている。
米国のアニメーション表現の先駆者であるマックス・フライシャー(フライシャー兄弟)に焦点を当てた評伝研究であり、多くの関係者のインタビュー調査などに基づきスタジオの発展史を辿る。